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泳がせ釣り その8

 今回は少し難しいです。
感覚や普段の釣りの説明ではなくそのメカニズムの説明なんて書いている本人も大変です。
では、間違っていたら容赦なく突っ込んでください。

 0.15号のナイロンで直径が0.064mm0.2号で0.074mmです。この僅かな太さが釣りに影響するのか?と言われることが良くありますが、影響がないのであれば我々も少しでも強度のある0.2号を使います。
数値的には微々たる差でしかありませんが、我々が釣りをしていてもその差が判るのですから鮎にとっては大きな違いになっているのは間違いありません。

 その僅かな水中糸の太さに何が影響してくるかってことですが、それを書いていきます。
泳がせ釣りのオバセというのもには水の抵抗が不可欠です。
その抵抗の種類には揚力・抗力・合力とがあります。

Ayu_a

揚力がAで合力がC、抗力がBです。
いわゆる流れと鮎が進むことによって起こる抵抗が抗力で水中糸が流れによって持ち上げられようとする力が揚力。そしてその二つの力のバランスがとれた方向に働くのが合力です。
友釣りの場合はその合力こそがオトリを引くこととなるところの力です。

それらの力の内訳はこうです。
 ①形状抵抗 水中を物体が移動するとき物体の前面が水を押しながら進む。その反作用として水の抵抗を受ける。
 ②造波抵抗 水面上を移動するとき波がおきる。この波もエネルギーを奪い抵抗となる。
 ③摩擦抵抗 物体の表面と水の摩擦によっても後ろ向きの抵抗がおきる。
 ④造渦抵抗 水中を物体が移動するとき物体の後方にうずができる。その渦に引き込まれる水をともに物体も引き戻される。

上記のような事から水中糸を細くすればするほど水中での抵抗が減ってくるのが理解できると思います。

 ご存じの通り川の流れというものは水面付近の流れが一番早く、底付近に行くにしたがって緩くなります。
石がそこそこの大きさであれば底の流れはほとんどゼロに等しくなってきます。
ですので、流れが早い場所では水面近くの水中糸が下流方向へ引かれ、その下の水中糸を持ち上げようとする力の揚力が増してオトリが浮くことが多くなるのですね。逆にオバセを出し過ぎても抗力が増えるので、これもまたオトリが浮いてしまいます。ですのでこれらのバランスを取る事が重要なのです。
パート7で書いた目印を一定に保つというのはこのオバセの量を一定にキープするということは、この力のバランスを保つことにつながります。
これに付随してもう一点、大きな石裏だとこの水の抵抗における力がなかったり、複雑によれたり、湧き上がったりするのでオトリが泳がない場合やエビが多発することが多くなりますね。

 ついでだから素材による違いも書いておきます。
泳がせ釣りに使う水中糸としてはナイロン・フロロ・PEとありますが、最も大きな違いはその糸の比重です。
フロロカーボンが1.78、ナイロンが1.14、そしてPEが0.97です。
私はほとんどの場合はナイロンかフロロしか使いません。
ここにはあげませんでしたが複合ラインで泳がせをしている人も少なくないようです。ですがあれだと泳ぎが単調でラインコントロールでの泳がせがし難いです。またPEもあの軽さゆえに暴走しがちなので好んでは使いません。
 同じ号数のナイロンとフロロでは水切れ抵抗が違います。
太さは同じなのに?と思われがちですが素材の違いによるものが大きく係わっています。
ナイロンは吸水性がありフロロはポリフッ化ビニリデンというフッ素樹脂の一種です。 フッ素ですから発水性があるのです。この差が水切れ抵抗の差であるといって良いでしょう。

 話を元に戻しますがこの力を巧みに利用できて初めて泳がせ釣りが完成するものだと考えます。
トップトーナメンターの釣りを見ていても個々に竿の角度は違いますが、我々から見えない水中をイメージするとなるほどと思う部分も多いですし、ほとんどの場合は水中で行われていることは同じであると感じています。
要は空中糸の角度と竿からの力も密接に関係しています。
これを説明するには長くなりますし、私では役不足な感もありますので説明は遠慮させて頂きます。
とにかく色々と考えて試してみるのも面白いと思います。

ただ理詰めばかりでは釣りがクソ面白くないので、釣行の際に「あ~!!渓人がこんなことを言ってたな」って程度で考えてください。

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鮎・友釣り」カテゴリの記事

コメント

難しい言葉が多くでてきましたf^_^;
まずは0.15と0.2の違いがわかるくらいに来シーズンは泳がせ釣りの修行をしようと思います(^^ヾ

投稿: もも | 2010年9月14日 (火) 01:47

なる程!
私はシーズン通してPEでやっていて、たまに意味なくフロロでやってました。その為浅場では
(いつも鼻官廻りが0.6で鼻官上部を20センチ程)
コントロールも効き釣れるのですが深場やデカい囮ではコントロールするのが難しく一度質問しようかと思ってましたが…なる程ですねぇ
(=^▽^=)
やはりポイントや釣り方に合わせて仕掛け変えなきゃ駄目ですね
(^_^;)面倒くさがりな者で
(→o←)ゞ

投稿: 組員T | 2010年9月14日 (火) 05:40

漢字が多い(汗)
このあたりは本当に難しいです
015と02で泳ぎも変わるし中には025を多様する名人も居ますしね。。。
糸の太さを鮎のサイズで変える方、釣り場の河川で変える方も考え方が多少は違ってくるのかな?
今年、PEでの泳がせもしましたが軽すぎて風が強いときは空中に出ている部分が暴れるんで使いづらかったですわ。PEはソリッドでゼロオバセ系を多様する方(複合で泳がせする方)にはあうのかな?
どちらにせよコースを考えて泳がせを組み立てされる方にはナイロン、フロロだと思うんですけど。。。

投稿: ぱた | 2010年9月14日 (火) 06:16

バランスと言う言葉に現されるように、この部分は泳がせ釣りの核心であり、囮の個体差や流れの状況に合わせて適切な操作が出来るかどうかで釣果が決まる、正に上手いか下手か差が出る部分です。

複合の泳がせは多用しますが、引き釣りとのコンビネーションが必要な時ですね。
泳がせメインなら、やはりフロロかナイロンです。
ただ水深があれば細メタルになりますけどね。

色々書きたいですが、あまりでしゃばるのも何ですから(~_~;)

投稿: 豊川巴 | 2010年9月14日 (火) 09:15

おとり鮎の大きさで糸を変えてます。
岐阜は大きいですよね。0.175号平均かな?
滋賀はやや小さいから0.15号平均かな?
でも、川の流れで変えているような気もするし・・・
結果は、持っている仕掛けで初めに手にしたものを付けてますね(爆!!

投稿: オレンジ隊員 | 2010年9月14日 (火) 20:34

>ももさん

で、来年は引き釣りの年になったりするんです(爆爆

投稿: 渓人 | 2010年9月14日 (火) 20:53

>組員Tさん

いつも言っていることですが、上達するには常にマメであることです。
面倒臭がったり横着をしていては上達はないですよ。

投稿: 渓人 | 2010年9月14日 (火) 20:55

>ぱたさん

な~んも難しくないですよ。
文章として書くから難しいのです(爆爆

投稿: 渓人 | 2010年9月14日 (火) 20:58

>豊川巴さん

細メタルの泳がせ。。。
やはり泳ぎが単調な気がします。

投稿: 渓人 | 2010年9月14日 (火) 21:00

>オレンジ隊員さん

私は0.125や0.15の方が良いのは分かっていてもほぼ0.175で通しました。
これくらいでずっとやっていれば0.2に替えるのも容易になりましたね。

投稿: 渓人 | 2010年9月14日 (火) 21:03

泳ぎが単調、私のイメージでは直線的で上下左右の振れがもう少し欲しい。
メタルの問題はそこなんですよねぇ・・・・・・・・

ただ、前提条件としてしっかり底に入れたいという所で使うパターンですからね。
何を優先するかという所ですわ。
状況次第ですが、底に入らない限り何ともならんですからね。
入っちゃえば後は野鮎が掛かるのを待つしかないですし。

正直、自分としては好きなパターンじゃ無いし、もう少し浅いところの方が釣りとしても有利なはずですね。
ただ必要なシチュエーションはありますんで、引き出しには入れています。

投稿: 豊川巴 | 2010年9月14日 (火) 21:18

いつも周りより釣れてたら楽しくてそれ以上の工夫をせずにトーナメントで打ちのめされて落ち込むばかり…
(ρ_-)o
1つ上を目指すには 自分に都合のいい屁理屈で自分を騙して納得していては駄目ですな!
井の中の蛙に名変しますかな…(泣)
残りのシーズンで今までのカラーBOXから茶ダンス位に引き出し増やす努力します
(^-^)/
既に頭の中では半分はこの゛泳がせ釣り゛で引き出し増えました
(^O^)/

投稿: 組員T | 2010年9月14日 (火) 21:41

なるほど、釣れなかったらココに苦情を言いに来ますね!って、いつも釣れへんやんなんて言わないで~~~(沈)
私はまだ水中のイメージが極端に薄いと感じています。だから、張りがある(水切れの良い)フロロの方が扱いやすいのかな?と、感じています。先の章でも書かれたオバセがキッチリコントロールできればナイロンとフロロの良いほうを使いこなすという選択肢が広がるのかな?泳がせに限らず今年は課題(自分のできていないこと)が明確に分かった気がします、気だけですが^^

投稿: きゃぷてん♪ | 2010年9月15日 (水) 14:04

ご無沙汰でございます。
今年はナイロン、フロロを封印しまして、泳がせもオバセ「0」釣ってます。
さて、今まではほとんどがフロロ0175で釣っていましたが、上竿での泳がせがほとんどです。
意識していたのは、オバセの「抗力・揚力」で囮を持ち上げて泳がすってことです。
なので、立竿の時は意外と穂先が曲がってたりしました。
鮎には「定位する泳層」があると聞きます。
どうも、この泳層に囮が入っていると「追う」ようで、最近の止め泳がせで掛かるってのは、その様な要件もあるんじゃないかと。。
難しいですね。(^ε^)
藁科の大会は9/25ですね?
9/18・19は川小屋さんに行く算段です。9/23もOKですが、9/25は仕事が入ってしまいました。
ご一緒できる日がありましたらご連絡ください。

投稿: 太ハリス | 2010年9月15日 (水) 16:36

こんばんは~
初カキコさせていただきます

全8回の泳がせ解説、非常に参考になりました
分かっていても無意味と思い実践していなかった事
何となく分かったつもりの事が理解出来ました

CP2も使い初めて約1カ月
鮎が小さい事から、殆どがPTソリッド+ナイロン仕掛けでしかやっていませんが、徐々に慣れてきました
チューブラは出番が無く、来年となりそうです
まだまだ竿の癖が掴めていない状態ですが、ちょくちょくこちらを参考にさせて頂きます

投稿: megamass | 2010年9月15日 (水) 20:25

アドバイスありがとうございます。
オトリのコース?ですか・・・。時々水中糸が岩に引っかかる事があります。オバセ量、コース、竿角度、等々、来シーズンは注意しながら練習したいと思います。大変参考になりました。

投稿: simon | 2010年9月15日 (水) 22:42

>豊川巴さん

メタルでの泳がせの選択肢ももちろんありますが、それの場合は引き釣りと兼用にせずに太い目のメタルを使っています。

群れの中に入れるのであればメタルでも良いでしょうが、縄張り鮎であればオトリの逃げ足が速すぎちゃいますね。

投稿: 渓人 | 2010年9月16日 (木) 04:19

>組員Tさん

プライベートの釣りと競技の釣りは違います。
地方予選の予選と決勝も違いますし、ブロック、全国ともなれば雲泥の差だと思います。
ただ、それらの常連は紙一重なんですけどね。

過去に地元名人に、私の大会での釣果をみて「お前らはそれだけしか釣れんのか?」って言われました。
出てみれば分かると言って無理やり参加させましたが、それ以来おとなしくなっちゃいましたよ。人(選手)が多すぎて自分の釣りが出来なかったとか。。。

投稿: 渓人 | 2010年9月16日 (木) 04:24

>きゃぷてん♪さん

ようやく追いつきましたねww
扱いやすい=釣り人主導
これが問題なのでは?
ナイロンとフロロを使い比べて自分の釣りに合った方を選択した方が良いと思います。
まぁ、両方できればその場その場で使い分けが出来るのですけどね。( ^ω^ )

投稿: 渓人 | 2010年9月16日 (木) 04:27

>新ちゃん

私は層よりも姿勢と尻振りではないかと思っています。
まだまだ練習・研究中ですが釣果は上がったような。。。??

その「0」って言うのがイマイチ納得できないのですが、あれが何に対してゼロなのか?
バランスが取れているだけで決してゼロではないのですよね。

投稿: 渓人 | 2010年9月16日 (木) 04:31

> megamass さん

ようこそいらっしゃいました。

台風以降そちらは雨続きだそうで、終わりが早まっちゃいそうですね。
CP2‐80は良いでしょ?
まだ1月ってことですが使えば使うほど色んな可能性があるの竿です。まるで噛めば噛むほどのスルメのような。。。(爆爆

シリーズはまだ続く予定ですが、私の釣りですのでテキトーに参考にしてください。
またの書き込みをお待ちしています。ヽ(´▽`)/

投稿: 渓人 | 2010年9月16日 (木) 04:37

>simonさん

石に掛るのは石裏のヨレが絡んだ時が多いです。
早めに回避する竿操作を心がけるとともに、絡んだ時は水中糸のチェックも忘れてはいけませんね。

投稿: 渓人 | 2010年9月16日 (木) 04:39

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